1988年の暮れからP-modelが凍結期間に入り、以後平沢進のソロ活動が始まりますが、その音楽性はバンドサウンドではない事もあり、P-modelとは大分異なる音を奏でていました。
ファーストアルバム『時空の水』
出典:Amazon(以降のアルバムも含む)
そうなると、ビジュアルも音に添った形に変わるもの。凍結前もサイバーパンクぽさがあったりもしましたが、ソロはまた自由度が増した感じがしました。特にオシャレ度が増した。
LIVEや雑誌のインタビューなども。
そんな師匠のビジュアルの考え方に影響を与えていそうなのが、本人も名前をあげているジェネシス(GENESIS)、ピーター・ガブリエルかなと思います。
平沢進の演出のルーツを探る:ジェネシス、ピーター・ガブリエル ①ビジュアル
ジェネシスはイギリスのバンド。1967年結成、1969年でデビューを果たします。活動時期は1967-1998年(リユニオンツアーで再結成が以後ありますが、とりあえずそれは抜かします)。
そのメンバーの中心人物・ヴォーカリストでもあるピーター・ガブリエル(Peter Gabriel 1967-1975)が、LIVEで色んなことをやっておりました。
ピーター・ガブリエルは演劇性を持った独特のステージ・パフォーマンスを行うことで有名でした。歌詞のストーリーに合わせて、老人、花、騎士など色々なものに扮して歌います。
Genesis – Watcher of the skies – Live HD1973 (Upgraded Sound)
師匠:平沢進自身は扮装はしませんが、最近被り物の方々、いますよね?
そう、会人(EJIN)さんたちです。
まあ、これはご愛敬な感じでしょうか。
平沢進の演出のルーツを探る:ジェネシス、ピーター・ガブリエル ②ステージ
師匠:平沢進は、ジェネシスに関しては、ある時期までは好きという感じに答えています。
ある時期を、私はピーター・ガブリエル在籍時と思っていましたが、トリオ編成のアリーナバンドになる前くらいまで、かなり実験的なLIVEもやっています。
1970年代は3面のスライドで映像を出していったり、(多分『幻惑のブロードウェイ』の頃か)
出典:SOUND HOUSE
1978年のツアーでは巨大な鏡に照明やレーザー光線を反射させ、鏡を稼動させることによって光を動かすというライブをやったり。
出典:SOUND HOUSE
会場に来られた人だけが体験できるものを仕掛けていました。
それが師匠:平沢進になると、『インタラクティブ・ライブ』というコンピューターが発達してくれたことによる進化をLIVEにもたらしましたね。
インタラクティブ・ライブとは、オーディエンス(観客)がロールプレイングゲーム(RPG)のように、そのステージ上に設置された巨大スクリーンに投影される文字情報や映像によって表現されるストーリーの分岐を、声などのレスポンスにより選択していきます。ストーリーにより選択を迫り、どっちに進みたいか、歓声の大きい方にステージが進み、演奏曲も変わっていくというもの。
物語にはいくつかの分岐点(ホット・ポイント)に加え、「グッドエンド」や「バッドエンド」等、数種類の結末が用意されており、観客は「グッドエンド」へ向けての選択をしていくのです。
私が参加したときは、ものの見事に誘導されて、バッドエンドに。コンサート終了。「えーーーー!」と叫ぶ観客に、復活を用意してあげて、物語を続けるようにしこまれていました。
平沢進の演出のルーツを探る:ジェネシス、ピーター・ガブリエル ③アルバムジャケット
これは①のビジュアルとも被る部分ですが、師匠のソロのジャケットは、ピーター・ガブリエル感を私個人は感じます。デザインというより発想ですね。
・顔面アップ(これは他にもいろいろ)
・顔をいじる
・ポートレイト的空気感
・仮面をかぶる
まとめ
今回はかなりごり押しな記事になりましたが、いかがでしたでしょうか。師匠的には、ピーター・ガブリエルの制作的なもの全て、色々興味をひかれる部分が多かったのではないかと思います。師匠の次のアルバムは、いつかな?
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